担任の先生と保護者との「しなやかな連携」の極意

保健室の先生の心を大きく削る要因の一つが、異なる立場の大人たちの間で「板挟み」になることです。
「少しでも早く教室に戻して授業を受けさせたい」と考える担任の先生と、「無理をさせず保健室でゆっくり休ませてほしい」と望む生徒や保護者。
双方の想いがぶつかる時、そのクッション役となる保健室の先生は、どちらの顔も立てようとして激しく消耗してしまいます。

このような意見の食い違いを和らげるためには、感情論ではなく「客観的な事実(ファクト)」をベースにしたコミュニケーションが極めて重要です。
例えば担任の先生には、「本人が嫌がっているから」と伝えるのではなく、「現在の体温が〇度で、顔色も優れないため、あと1時間はベッドで休ませて経過を見させてください」と、専門職としての具体的な見立てを伝えましょう。

保護者に対しても、「学校としてはこう決まっています」と突き放すのではなく、「お母さんのご心配はごもっともです。まずは保健室で様子を見て、〇時までに変化がなければご連絡しますね」と、共感を示しつつ具体的な提案を行います。
保健室の先生は誰かの味方になるのではなく、あくまで「子どもの最善の利益」を中心にして大人たちの意見を調整するバランサーです。
しなやかに事実と提案を織り交ぜることで、無用な対立を避け、建設的な連携を築くことができるでしょう。
冷静にバランサーとしての役割を果たすことは、結果的にあなた自身の心を守ることにも直結します。
大人たちが協力し合える環境づくりこそが、子どもたちにとって最も安心できる学校生活に繋がっていくはずです。

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